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8−3 京浜港の整備検討

東アジア主要港の先進事例や我が国港湾を取り巻く環境の変化を踏まえ、次のような対策が求められている。
8−3−1 内航フィーダーバースの整備
北米/欧州とアジアを結ぶ基幹航路のコンテナ船は運賃競争に勝ち抜くための輸送コストの極小化を目指し、急激に大型化している。これら超大型船の運航は、寄港地を選別し、集約する傾向にある。我が国地方港のコンテナターミナル整備の進展と国内輸送の高コスト構造により、アジア主要港を中心とする東アジア地域の国際フィーダーサービス網の拡充が進み、我が国主要港のメインポートとしての地位が相対的に低下しつつある。しかし、前記6−3〜6−5で述べたように、地方港直行の国際フィーダー輸送においてコンテナ個数、及びコンテナサイズの両面でアンバランスが生じており、コンテナの効率的なポジショニングが困難となる場合も発生している。そこで、コンテナシフトを容易にし、超大型コンテナ船の京浜港への寄港を促進させるためには、内航フィーダー網の拡充とそのための内航フィーダーバースの整備が求められている。
内航フィーダー輸送の利便性を高めるためにはデイリーでの発着が可能な程度の貨物量を確保することが求められるが、内貿貨物のうちのコンテナ化可能貨物のコンテナ化促進策を含め、内貿コンテナ貨物及び外貿コンテナ貨物を併せ積みすることにより、デイリーサービスに必要な貨物量が確保できよう。
(1)内航フィーダーバースの機能
内航フィーダーバースには、外貿コンテナ貨物及び内貿コンテナ貨物を併せ積みし、デイリーサービスを可能とするために、次のような施設及び機能が求められよう。
(a)外貿トランシップコンテナのスタッキング
京浜港に立地する外貿コンテナターミナルから地方港ヘトランシップされるコンテナ、及び地方港から京浜港の外貿コンテナターミナルへドランシップされるコンテナを一時期保管するためのエリア。

 

 

 

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